ミニチュア・ダックスフンド

ミニチュア・ダックスフンド（M.ダックス）は胴長短足、愛嬌ある顔、可愛い仕草、日本やアメリカで人気犬種です。

ドイツ語でアナグマを意味するダックス（Dachs）と、犬のフント（Hund）を組み合わせダックスフント。
もともとは狩猟犬として、アナグマの巣穴へスムーズに入り込むために、短い手足に長い胴に人が改良した犬種です。

【M.ダックスの毛色、カラータイプ】

1単色系・ソリッド（Solid)

被毛の色が1色だけ。
レッド、ブラックなどの単色で、ソリッドと呼ばれる。

22色（ベースカラーとマーキング）

ダックスフントは2色のカラーマーキングが多い。
一般的な組み合わせは、ブラック・アンド・タン（Black & Tan）、チョコ・アンド・タン（Chocolate & Tan）です。 その他には、レッド、クリーム、ブルー、タン....などがある。

3ダップル（Dapple）

2つの色が混ざらず明確に分かれる。
ベースカラー（茶・黒）に、斑点模様（白またはクリーム）が現れる。 特殊なパターンを持つ。

4パイボールド（Piebald）

パイボールド「まだら模様・斑点」という意味。
白ベースカラーに、ブラック・茶チョコレート色・グレーの大きな斑点がある。

M.ダックスの被毛タイプは3種類ある。

【M.ダックスの被毛タイプ】

1スムース・ヘアード

短い被毛。
毛が滑らか、光沢がある。保温性に欠けるため、寒さに弱い。

2ロング・ヘアード

長い毛。細く柔らかい、流れるような被毛。
毛が長いため、毛玉予防に定期的なブラッシングとケアが必要です。

3ワイヤー・ヘアード

ワイヤー状の被毛。
短い長いさまざまな長さの毛が、ワイヤー状で覆われる。
ワイヤー状とは、硬くごわつきがある質感。水をはじく防水性、保温性にすぐれ、野外活動に適している。

M.ダックスは遊びが好きで、子供や他のペットとも相性がよい。
知能が高く賢いため、様々な訓練、シツケを教えるのが可能です。
粘り強さと対応力があるので、アジリティや服従訓練などの高度なアクティビティも得意です。

一般的に飼い主に忠実で愛情深いため、良いパートナーになれます。
ただ、吠えやすく、鳴き声が高く、エネルギッシュ活動的なので、都会での飼育が難しい面もあります。 が、適切な社会化としつけを行えば、品行方正に育ち、アパートやマンションでも問題なく暮らすダックスが多いです。

M.ダックスの飼い方、注意事項と飼育するコツのまとめです。
※ 飼い方の基礎編・犬種の共通項目は 犬の飼い方 20種類の準備リスト をご覧ください。

1. 準備

犬が落ち着いてすごせる環境（ハウス、トイレ、食器、吸水器...）を用意します。犬を飼う準備、必要グッズと費用リスト
食事の回数、タイミング、ドッグフードの種類は、譲渡元ブリーダーさんやショップへ問い合わせます。最初は、同じドッグフード、同じ方法、同じ用量で犬に食事を与えます。

2. 新しい環境になれる

犬を迎えれ入れたら、まず「新しい環境に慣れさせる」のが大事です。
新しい場所や状況に犬が適応し、飼い主と信頼関係を構築できるまで時間が必要です。疲労やストレスが原因で食欲減退、体調を崩すことがあります。

犬が新しい環境に慣れるまで、飼い主さんはゆっくり待ちます。
子犬は眠り続けます。そっとしときます。かまいすぎは避けます。夜鳴きや甘え鳴きの対応が必要な犬もいます。子犬のクンクン甘え鳴き止める

3. しつけトレーニング

M.ダックスは賢く学習能力が高いので、しつけがしやすいです。
「トイレのしつけ」は早い時期から始めます。犬にトイレのシツケ、対策と覚えるコツ

幼いころから、パピークラスに参加し基礎訓練することで、自信を持ち順応できるようになります。 服従従訓練や、さまざまな人、犬、場所、を経験し社会化をすすめます。

4. 食事・健康管理

M.ダックスの体格や年齢にあった栄養バランスが良いドッグフードを給餌します。
余計なオヤツや褒美を与えた結果、体重オーバーになります。太りすぎは、腰への負荷がかり椎間板ヘルニアの原因の１つです。
体重や腹周りの肉付きを確認し、そして適正な給餌量を管理します。　犬が太りすぎ？肥満度をチェックする方法

飲み水はいつも新鮮な水道水、水分の量は気にせず犬が欲しがるだけ与えます。皿、ボトル、飲み口を綺麗にします。 犬はミネラルウォーターを飲める？

また毎年のワクチン接種、定期的な健康診断が大切です。
定期的な検診は忘れがちなので、ワクチン接種のさい健康診断も同時に受診します。 犬の定期健康診断の料金はいくら？

胴長犬は腰の負荷を低減し、腰の椎間板ヘルニアに注意します。
腰に良くない行為、階段の昇り降り、後ろ足だけで立つ...他、日頃から注意が必要です。腰の負担を減らす方法

5. 運動と遊び

M.ダックスはエネルギッシュなので、毎日の運動が必要です。
散歩、ランニング、遊びの時間にボール遊びなどのアクティビティを取り入れます。　犬と遊ぶ時間、遊び方と量はどれぐらい？

M.ダックスは知能が高いので、複数のコマンドを教えます。
他の人や犬と触れ合う、服従訓練、新しい芸やトリックに挑戦します。犬の服従訓練、効果的なやり方やコツ

6. グルーミングお手入れ

被毛の清潔、飼い主とのコミュニケーションを保つため、定期的なグルーミングは重要です。
頻繁にブラッシングをし、抜け毛や皮膚の汚れを落とします。

特にロング・ヘアードの場合、毛玉予防にブラッシングは必要です。毛玉は、耳の周りにできやす。
空気が乾燥する冬は、静電気によって毛がからみつきます。加湿器やスプレーで保湿してからブラッシングをします。

シャワーとシャンプーでは、体全体、手足、指、だけでなく、耳、眼の周り、口周りも定期的に洗います。犬をシャンプーする回数と頻度、週1回で大丈夫？

7. 社会化

子犬の社会化は、早い時期から始めるのが重要です。
超小型犬、室内犬で外へ行かない等の理由で「犬の社会化は不要」と考える飼い主さんもいますが、人間社会や他の犬との関りに適切な行動を教える「犬の社会化」は大切なプロセスです。

人と犬の交流を促進し、多くの環境にふれ良い経験を積み、適切な社会化を実施します。 子犬の社会化、時期や注意点

8. 愛情と時間

M.ダックスの飼い方で最も大事なのは、犬へ愛情と時間をかけることです。
犬を家族の一員として迎え、時間をかけ犬とのコミュニケーションをとり、愛情と絆を構築します。人と犬が互いに成長し、最高のパートナーになります。　犬と信頼関係をつくる方法